
以前、いわゆるケミカルなものは悪!と思っていた時代があったけれど、その後、そういう考え方は偏狭な考えだなと感じ、態度を緩めたという経緯についてブログ記事にしました。
私がそう思うようになった大きなきっかけは妊娠出産でしたが、それ以前にもふと違和感を感じた出来事があります。
それが、合成成分一切不使用、防腐剤も使わないで植物エキスだけで防腐するという市販のオーガニックコスメを、真夏の日本・ヨーロッパ往復の出張に持っていったときのことです。
その結果ですが、なんと化粧水、クリームなどが軒並み分離したり劣化してしまい、出張中にドイツのオーガニックスーパーで変わりのコスメを買い直すという事態になってしまいました。
幸い、日焼け止めだけは防腐剤を使っているメーカーのものを使っていたので事なきを得ましたが、この一件以来、いわゆるピュアなオーガニックコスメがよいとか、防腐剤を使わないものがいい、というのはあくまで人ありき、ライフスタイルありきで言えることであって、良い・悪いは絶対的なものではないと痛感しました。
この一件を経験して、合成成分不使用のオーガニックコスメはハードな移動生活や仕事をしている人にはどうしても難しいこともあるなと感じました。防腐剤を使わない製品が「良い」とは一概にいえないと。それまでの私は、防腐剤は悪とさえ思っていましたが・・・。
以来、オーガニックの定義や基準の範囲がキチンと決められていて、そこから消費者が自分の状況に応じて選択できることが望ましいのではないかと思うようになりました。
やがて、それが確信に変わったのが、妊娠出産を経て、産後数ヶ月2回も高熱を出す体調不良になり母乳をあげられない時期があり、体調が治ったときには母乳が出なくなってしまったときでした。ご存知の方も多いと思いますが、日本の粉ミルクはオーガニックのものがないばかりか有害物質の検出など不安が残るものだったので、ドイツのオーガニック粉ミルクを個人輸入して子どもにあげることで母乳の出ない時期を乗り切りました。
これも、オーガニック派だと完全母乳育児(完母)を目指している人が多いと思うのである種の「邪道」だとは思います。実際、私が母乳で育てていないという話をしたら、「え~!?ありえなーい」という怪訝な顔をオーガニック好きな人々にされたこともあります。私自身も、完全母乳育児を目指していたので、母乳が出なくなったことでとても大きな挫折感を味わいました。
防腐剤の入っていないオーガニックコスメが出張の多かった時期の私には合わなかったときに、その代替案として防腐剤入りのオーガニックコスメが存在していたことはほんとうに救いでした。母乳が出なくてドイツからオーガニックの粉ミルクを取り寄せられたこともほんとうにありがたいことでした。
このように、それまで自分が「あり得ない」と思っている商品が、別の状況ではとても必要になるということを通じて、謙虚になることを学び、また、そういう製品が存在していることの意味や意義に敬意を払う必要性を感じるようになりました。
いろいろな濃度と頻度、ストイックさとゆるさで様々な製品が存在していることは、実は豊かなことなんだと感じるようになりました。そして、自分にとってのベストを選べる人が増えることで、オーガニックマーケットも広がっていくと考えるようになりました。
だから、画一的な「オーガニックなライフスタイル」が存在するわけではなく、それぞれのライフスタイルに合う様々なオーガニックが存在しているのだし、そうであってほしいと思います。
そして、数多くの製品(その中には確かにブームに便乗するような微妙なオーガニックも存在しますが)の中から、消費者が知識を身に着け、自分の五感を使って自分に合うものを選び取るようになることのほうが、ずっと大切だと感じています。
こんな風に、ライフスタイルや体質に配慮できる様々なオーガニック商品が必要だとに感じているので、このセレスマムでは、いろいろな商品を客観的に分かるデータ部分と基準に照らし合わせたカテゴライズとともにご紹介していこうと思っています。
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