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「自然のお守り薬」森田敦子 永岡書店 の感想・書評・ブックレビュー

「自然のお守り薬」森田敦子 永岡書店 の感想・書評・ブックレビュー

今回ご紹介する「自然のお守り薬」は、東西の薬草やハーブに精通し、フランスでフィトテラピーを修めた森田敦子(もりたあつこ)さんの3冊目の著作。

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森田敦子さんは、小雪さんなど芸能人も信頼を寄せる植物療法のプロで、ルボア・フィトテラピースクールを主宰し、コスメキッチンとタイアップしてチンキなどフランス流フィトテラピーを広めるコスメキッチンエルボリステリアの監修をしたり、最近では先進国の中で日本は遅れていると言われるデリケートゾーンケアのオーガニックコスメやマタニティ用のコスメラインを発売したりと活躍目覚ましい方で、セミナーや講演会も積極的に行っている著名人です。

★森田敦子(もりたあつこ)さんのプロフィール:
植物療法士。日本におけるフィトテラピーの第一人者。サンルイ・インターナッショナル代表。
大学卒業後、大手航空会社の客室乗務員として勤務するも、ダストアレルギー気管支喘息を発病し生活が一変。
症状を緩和させるためステロイドと気管支拡張剤を長年にわたって使用し続け、副作用にも苦しむ中、フランスの「薬草学」に出会い、その効果を実感。
本格的に植物療法を学ぶため退職、渡仏を決断し、フランス国立パリ第13大学で植物薬理学を修める。フランス人医師や薬剤師と一緒に植物療法と臨床を学ぶ。
帰国後、多くの女性のために植物療法を広めるためサンルイ・インターナッショナルを設立する。植物療法を基盤とした教育セミナーの開催、製品の研究開発などを行ない、美容から介護まで幅広い分野で活躍。
植物療法で病気を克服した後、さらに42 歳のときに自然妊娠をし、現在は一児の母となる。
2007年、日本初の植物療法専門学校「ルボア フィトテラピースクール」を設立。日本で唯一の「フランス フィトテラピー普及医学協会(AMPP)」 認定校として、植物の知恵と技術の普及に努める。
2003 年、第2 回日本バイオベンチャー大賞近畿バイオインダストリー振興会議賞を受賞。
2013 年には、女性のデリケートゾーンをはじめとするパーツケアブランド「アンティーム オーガニック by ルボア」を立ち上げ話題となった。
2017年に同ブランドより産前産後にも使えるブランド「インティメール」を発売。
主な著書に『自然ぐすり』『潤うからだ』(ともにワニブックス)がある。
出典・『自然のお守り薬』より

この記事の目次

「自然のお守り薬」は、植物療法1年生の方向けのとっつきやすい実践書 書き込み式ノート(mini book)もついています

さて、私は、森田敦子さんの2017年11月末時点で出している著書3冊をすべて持っているのですが、今回の「自然のお守り薬」が一番初心者には使いやすい!と感じました。

植物療法1年生minibook付、と帯に書いてある通り、これまでアロマやハーブなど全然知らないという方が、まず1冊買ってみるのにとてもよい本です。

特に、この本では日本の薬草・西洋ハーブ、アロマテラピー・ハーブ、食べ物などジャンルを横断した「フィトテラピー(植物療法)」の本であり、アロマだけとかハーブだけとか、西洋ハーブだけというような縦割りの内容ではないところが特長。そのため、実生活で「即」役立ちます。

私は本を買うのが好きでアロマの本、ハーブの本、和ハーブの本・・・と色々持っているのですが、こういう本は確かに専門分野についてはとても詳しいのですが、オーガニックライフをこれからはじめよう!という人にはやや専門度が高すぎて、植物のちからを日常生活に気軽に取り入れたいという場合にはやや不向きなこともあります。

どういうことかというと、現代の日本でオーガニックライフを送るうで、アロマ「だけ」を使う人はいないですし、和ハーブ「だけ」を使う人はいないと思います。また、食品も上手に取り入れれば薬のように使えるものです。ところが、これまでの本というのは、たとえそれが初心者向けであっても、アロマ「だけ」にフォーカスしていたり、和ハーブ「だけ」にフォーカスしていたり、食品の薬効というか薬的な効果にはあまり触れていないため、実際の生活やリアルな現実に即していないものが多かったと思います。

森田敦子さんは、フランス流フィトテラピーをメインに学ばれていますが、同時に漢方など東洋の植物療法にも精通しており、洋の東西を問わず現代日本で手に入りやすいハーブやアロマの中から症状や悩み別にまとめ、特に初心者向けを意識して「自然のお守り薬」を執筆されているように思います。そのため、類書にはないくらい網羅的なのに使いやすい構成になっていると感じました。

※ちなみに、前作の「自然ぐすり」も同じコンセプトなのですが、「自然ぐすり」は、より詳細で辞典のように使いこなす感じ。一方、今回の「自然のお守り薬」は、初心者でも分かるようにと噛み砕いた内容という違いがあります。

「自然のお守り薬」は、基本のキをベースに、自分の体質・悩み別に取り入れたほうがいいものが分かるので迷ったりあれこれ買わなくて済む

「自然のお守り薬」は、基本のキをベースに、今回の「自然のお守り薬」では、自分の体質・悩み別に取り入れたほうがいいものが分かるようになっていて、まずは基礎をおさえて、そこから徐々に広げていくという形になっており、迷ったりあれこれ買わなくても済むように厳選されているところもおすすめできるポイントです。

たとえば、ハーブであれば基本の5種類、精油であれば基本の6種類があって、それらを使えばよくある身体の不調(風邪など)には対応できます。そのうえで、自分の体質や悩み別に1~2種類の精油やハーブを加えていくという形になっていますので、買い込みすぎて精油やハーブを無駄にすることもないのです。

「自然のお守り薬」には、精油・ハーブ・食品を使ったケアだけではなく、料理のレシピとコスメのレシピも掲載!

そして、精油・ハーブ・食品を使ったケアだけではなく、料理のレシピとコスメのレシピも掲載されているのもポイントです。ここでもケア部門の基本の精油やハーブと重複する基本の精油7つとハーブ9つを使ったもので、すぐに実践できる内容になっています。

つまり、少ない数の基本のハーブと精油を使って、体調不良へのケアからスキンケアと、ありとあらゆるケアができるように構成されているのです。この構成にはほんと惚れ惚れしました。とても実用的でポイントが押さえられている良書です。

より詳しい精油やハーブの作用については、植物療法1年生minibookに掲載されている

なお、今回の「自然のお守り薬」はかなり実践に即した内容のため、一つ一つの精油やハーブの作用についての詳しい説明はありません。その代わり、付録でついてくる「植物療法1年生minibook」の方に手短に説明が掲載されています。自分のセルフケアに取り入れる程度でよい場合にはこれでOK。もっと知りたいと思った方は、森田敦子さんの前著の「自然ぐすり」の方を購入されてもいいと思います。

まとめ:「自然のお守り薬」は、自分だけの薬箱を作っていくための教科書

精油もハーブも食品も、山の数ほどあります。その中から自分に合ったものを少しずつ揃えながら、自分だけの薬箱を作っていくための教科書がこの「自然のお守り薬」です。セレクトしている精油やハーブは、森田敦子さん独自のセレクトになっていますが、まずは土台としてこの基本を押さえたうえで、自分が好きなものや悩みや体質に合わせて広げていくことができます。

この本は、ある程度知識があるという方よりは、オーガニック初心者で何から手をつけたらいいか分からないけどオーガニックや植物療法に関心があるという方におすすめの、手っ取り早く植物療法の全体像を掴んで即オーガニックライフをスタートするための教科書だと思います。

森田敦子さん推薦の精油や森田敦子さんプロデュースのコスメが購入できるところ

さて、この著書では実際に森田敦子さんがおすすめしている精油や、プロデュースしたコスメの情報が掲載されていますので、そちらのリンクを掲載しておきますね。

まず、この著作で扱われているメインのハーブは、森田敦子さんがコスメキッチンと共同で立ち上げているコスメキッチンエルボリステリアのもの。チンキ(ティンクチャー)という日本ではあまり手に入らないものが買えます。

コスメキッチン エルボリステリア

また、ドライハーブはハーブマイスターセンターという無化学薬品・無除草剤・無化学肥料・自然乾燥にこだわってハーブを作っている専門店さんのもの。

ハーブマイスターセンター

精油は、ゼフィールとモンサンミッシェルのものです。

ゼフィールは、フランス薬局方やAFNOR(フランス規格協会)に従ってロットごと公の機関で分析されているもので、100%純粋(混じりけがない)、100%天然(合成ではない)、100%完全(脱色、精留、過酸化をしない。またテルペンを取り出さない)という厳しい基準を満たすものです。代理店さんからは買いづらい(サイトが見づらい)ので楽天やその他ECショップで購入されるのがおすすめです。

ゼフィール 総代理店
アロマ×アロマ(楽天のゼフィール取扱店)

モンサンミッシェルは、大阪のスクールなどを併設しているアロマの会社さんで、精油はフランス直輸入だそうです。

モンサンミッシェル
モンサンミッシェル オンラインストア

この著書では直接触れられていませんが、森田敦子さんがプロデュースしたデリケートゾーンケアコスメ「アンティームオーガニック」と、マタニティ用オーガニックコスメ「インティメール」へのリンクも貼っておきます。
※なお、アンティームオーガニックおよびインティメールは認証レベルオーガニックコスメであり、完全な合成成分無添加のものではないのでご留意ください。詳細は本記事では割愛します。化粧品のオーガニック基準についてはこちらのページも合わせてご参照ください。

アンティームオーガニック 公式サイト
アンティームオーガニック 楽天

アンティームオーガニック Amazon
アンティームオーガニック Yahooショッピング
コスメキッチン アンティームオーガニック

マタニティ用オーガニックコスメインティメールはこちら。

インティメール 公式サイト
インティメール 楽天
インティメール Amazon
インティメール Yahooショッピング
コスメキッチン インティメール

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※森田敦子さんのデリケートゾーンケアに関する近著「潤うからだ」の書評はこちらに書いています。日本ではまだまだ後発のデリケートゾーンケアについて知りたい方はチェックしてみてくださいね。

「潤うからだ」森田敦子 ワニブックスの感想・書評・ブックレビュー

 

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この記事を書いた著者

高橋ともえ
ceresmomを主宰する管理人・高橋ともえです。学生時代からドイツ語圏と深いかかわりを持ち、オーガニックコスメと出会い、オーガニックコスメのサイトなどの情報発信を行う。2014年「四気質の治療学」の翻訳出版。2015年第一子を妊娠出産。JOCA(日本オーガニックコスメ協会)認定オーガニックコスメアドバイザー。私生活では、江戸時代から続く近江商人の末裔の婚家の築100年の滋賀県の古民家を拠点に、お灸やハーブ、薬草やジビエなど田舎暮らしを楽しむ生活をしている。詳細なプロフィールはこちらから。

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